40. 『思い出のマーニー』「あなたのことが大すき。」
二回目の鑑賞。
折角なので感想でも書こうかと思います。
キャッチコピーでもある「あなたのことが大すき。」
非常に叙情的であるこの作品の本質を表した一言。
杏奈の奥底に眠る大きな愛が、彼女を孤独から救う。
満員の映画館、
隣のシートに座った男子高校生は嗚咽を漏らすほど泣いていた。
杏奈が抱える孤独や、身内へのぶつけようない怒り。
そんな感情を抱いてしまう自分への怒り。
それは少なからず誰しもが一度は経験するであろう苦しみ。
きっと彼はそんな杏奈に自分を投影しながらも、大きな愛がそんな苦しみを包んでくれていたことに気付いたのだろう。
それは部活仲間の励ましかもしれないし、母親が何も聞かずに作ってくれた好物の料理かもしれない。
彼なりの「あなたのことが大すき。」を見つけることが出来たのだろう。
鑑賞後、人はみんなこの言葉を求めて生きているような気さえしてきた。
そしてこの言葉を伝えたい人が多ければ多いほど、人は幸せなのかもしれない。
『思い出のマーニー』凄くいいです。